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1.公立病院、薬の仕入れ値DB化へ 情報共有で値引き狙う
2.和歌山市、ノロウイルスで警報
3.「命の薬」グリベック、経済的負担に耐えかね殺人事件も
4.慢性骨髄性白血病進行抑制の抗がん剤、厚労省が公的助成を検討へ
5.弘大に不整脈治療の先端講座/青森
6.磐城共立、白河厚生ががん拠点病院を申請/福島
7.内科医に救急医療講習
8.新型インフルもこれで恐くない!? 点滴の治療薬が登場
9.貧血治療薬を自主回収 大洋薬品、副作用疑われる報告で
10.下肢静脈瘤保険センター4月に開設 保険治療をさらに強化
11.壊死の筋肉、tPAで再生 マウス実験で東大医科研
12.状態の男性とのコミュニケーションに成功、脳の動きで「イエス」「ノー」伝達
13.塩分取りすぎ:がんなど万病のもと 厚労省が8万人調査
14.差額ベッド代:よく知って 4人部屋まで対象/平均で1日5740円
15.初の介護食「パン」を開発
16.レセプト電子請求の医療費明細書、無料発行を義務づけへ
17.【09年度上半期調剤医療費】実額で9.0%増加
18.【中医協総会】調剤報酬改定内容を了承‐長期投薬で調剤料見直し
19.【中医協】療養入基料、看護配置と重症度で2段階に
20.【中医協】10対1入院基本料にも看護必要度
21.【中医協】安全な麻酔管理体制を評価
22.【中医協】歯科初再診料の引き上げを了承
23.【中医協】脳血管疾患リハ料、廃用症候群の加算を新設へ
24.感染症学会が抗インフル薬の使い分けで提言
25.糖尿病網膜症の治療 レーザー後の視力低下をステロイドで予防
26.医薬品情報:ラタノプロスト・チモロールマレイン酸塩
27.ticagrelorは、急性冠症候群の予後をクロピドグレルに比べ有意に改善:PLATO試験
28.Brain Scans Suggest Some Vegetative Patients May Be Aware
29.新型インフルエンザに関する報道発表資料
30.プレスリリース
30.プレスリリース
1) 理化学研究所、急性骨髄性白血病の再発原因細胞「白血病幹細胞」の分子標的同定
2) ケアプロ、糖尿病検査の新サービス「HbA1c検査」を開始
3) テルモ、頭部血管用ガイディングカテーテルシステム「シャペロン」を発売
4) ニプロ、血糖測定関連製品製造・販売の米HDIを買収
*****************************************1.公立病院、薬の仕入れ値DB化へ 情報共有で値引き狙う
共同通信社2010年2月4日
都道府県や市町村などが開設する約千の公立病院で構成する全国自治体病院協議会が4月以降、医薬品の仕入れ価格をデータベース化することが3日、分かった。仕入れ価格は個別に業者と交渉して決めているが、民間の病院に比べ割高との指摘を踏まえ、値引き率などの情報を共有し業者との交渉に活用。公立病院の経営改善につなげるのが狙い。
全国自治体病院協議会は、共同購入で値引き率をさらに引き上げることも検討、深刻な財政難を受けた自治体の改革の動きが本格化しそうだ。
病院で使用する内服薬や外用薬、注射剤や造影剤などの仕入れ価格は通常、病院と業者の交渉で決まる。協議会が08年に実施したサンプル調査によると、公立病院の100床当たりの薬品費は1カ月に2017万円で、民間病院を約350万円も上回っていた。昨年実施した実態調査では、公立病院間でも値引き率に最大約3倍の開きがあることが判明。
データベースには各地の公立病院が取引の実例を入力。地域別の値引き率の平均値、最大値などが参照できる仕組みを導入する。
2.和歌山市、ノロウイルスで警報
産経新聞社2010年2月4日
和歌山市保健所保健対策課は3日、主にノロウイルスによる感染性胃腸炎の流行が市内で拡大しているとして、この冬初の警報を出した。
同市ではノロウイルスによる感染性胃腸炎が昨年12月末から感染が急増していた。1月25~31日の1週間で市内9カ所の定点報告が202件と1定点あたり22・44件に達し、警報基準値の20件を超えた。社会福祉施設、医療機関などでは集団発生も報告されているという。
同保健対策課は「今後さらに流行が拡大するおそれがある。ノロウイルス対策は食品の十分な加熱調理や手洗いが有効」と注意を呼びかけている。
3.「命の薬」グリベック、経済的負担に耐えかね殺人事件も
産経新聞社2010年2月4日
命の薬が買えない-。高額治療薬の経済的な負担に苦しむ慢性骨髄性白血病(CML)患者の救済に向け、国がようやく動き出した。CMLの進行を高い確率で抑える抗がん剤「グリベック」。厚生労働省が現行制度の見直しも含めて公費助成の検討に乗り出した背景には、医療費の支払いをめぐり、治療の継続か中断かを迫られる患者たちの切実な声がある。
「将来を悲観し、娘の首をナイフで刺して殺した」
昨年10月21日、東京都足立区で白血病の長女=当時(53)=を乳がんの母親(77)が殺害した事件。殺人容疑で逮捕された母親は、警視庁の調べにこう供述したという。
供述によると、長女は平成19年2月にCMLと診断され、同年10月に骨髄移植を受けたが、約1年後に再発。その後はグリベックによる治療に切り替え、1日1~6錠を体調に合わせて服用するようになった。
病気の治療に専念するため、勤務先のデパートを退社したが、21年4月には母親も乳がんと診断され、毎月25万~30万円の治療費がかかっていたという。
事件当時は2人暮らし。死別した夫の遺産などで数千万円の貯蓄もあったが、生活のため取り崩すしかなかった。「自分も死ぬつもりだった」。取調室の中で母親は犯行を悔やみ、何度も泣き崩れたという。
東大医科学研究所が昨年、全国のCML患者を対象に実施した経済負担調査でも、高額な薬剤費が患者の家計を圧迫している実態が明らかになった。20年の患者の年間平均所得は389万円で、グリベック導入以前の12年に比べて144万円減少。その半面、年間の医療費は22万円増加した。
一方、薬代の支払いに負担を感じている人は、12年の42%から73%に増加。実際に服用を中断した人は2・8%で、「服用をやめたい」と考えている人も約3割に達した。
「年金生活ではとても払いきれない。このまま死んだほうがいい」「やむを得ず子供の進学をあきらめ就職させた」。回答した患者の中には、精神的にも追い詰められている人も数多くいたという。
同研究所の児玉有子特任研究員は「がん治療費の問題は、殺人事件を引き起こすほど時間の余裕がない緊迫した問題。解決までの時間をこれ以上引き延ばすことはできない」と話す。
同研究所によると、CMLの発症年齢は平均52・7歳と高いのも特徴。患者団体などはこれまで、公費助成を求めて署名活動も展開してきた。CML患者・家族の会「いずみの会」代表の田村英人さんは「経済的に苦しむ患者をどこまで救済してくれるのか、公費助成は内容次第で大きく意味が変わる。ただ、国の考え方が前向きになったことは歓迎したい」と話した。
4.慢性骨髄性白血病進行抑制の抗がん剤、厚労省が公的助成を検討へ
産経新聞社2010年2月4日
慢性骨髄性白血病(CML)の進行を抑える抗がん剤で、高額な薬代が患者側の重い負担になっている「グリベック」について、厚生労働省は、患者が自己負担する医療費の全額公費助成を検討する方針を固めた。早ければ今年中にも、経済的負担が治療の継続などにどう影響しているかについて実態調査に乗り出す。公費投入による予算シミュレーションなども進める予定で、負担軽減に向けて本格的に動き出す。
民主党は昨年の衆院選マニフェストで「高額療養費制度に関し、白血病など長期継続治療を要する患者の自己負担軽減について検討を進める」と明記。CMLの患者団体も負担額の引き下げを強く求めている。公費助成が実現すれば、がん全体の医療費負担について議論が進む可能性もある。
CMLは血液のがんの一つで、年間の発症者数は約1200人。国内には現在、約8千人の患者がいるとされる。発症後はゆっくり進行し、放置すれば10年程度で発症者のほぼ全員が亡くなるという。
かつては「不治の病」とされ、根本的な治療は骨髄移植しかなかったが、平成13年に承認されたグリベックの登場で、患者は移植をしなくても服用を続ければ、病気の進行を抑えることが可能になり、治療法も大きく変わった。
ただ、グリベックは1錠約3100円と高価で、1日4錠を無期限で服用し続けなければならず、年間の薬代は約450万円にもなる。長期間高額な負担が必要な病気の患者を対象に国が助成する高額療養費制度の対象にはなるが、それでも患者側には年15万~53万円の医療費がかかる。
東京大学医科学研究所が昨年、全国のCML患者を対象に実施した調査によると、患者の約7割が医療費の支払いを「負担」に感じ、経済的理由で服用の中断を考えた患者も約3割に上ったという。
海外ではグリベックの費用を公的保険でカバーしている国も多く、英国やフランス、イタリアなどでは無料。韓国でも患者団体が政府に強く申し入れ、無料化が実現している。
同研究所の試算によると日本で、公費助成することで発生する予算は年15億円程度。ただ、グリベックの服用で患者の生存率は上がっており、年々膨らむ可能性もあるという。
厚労省保険局は「経済的な負担を感じている患者の実態を把握し、制度の見直しも含めて、国がどこまで支援できるかを検討する必要がある」としている。
■グリベック スイスの製薬会社・ノバルティス社が製造する白血病の分子標的治療薬(一般名メシル酸イマチニブ)。従来のインターフェロン治療に比べて比較的副作用が軽く、治療効果も高いのが特徴。2008年の米血液学会で報告された研究成果では、グリベック服用患者の7年生存率は86%で、インターフェロンの生存率36%を大きく上回った。日本では平成13年に承認された。
5.弘大に不整脈治療の先端講座/青森
東奥日報社2010年2月4日
重症の場合は命にかかわる不整脈。高度化する治療法の研究拠点として、弘前大学大学院医学研究科は「不整脈先進治療学講座」を1月に開設した。根治療法として広がってきた「カテーテルアブレーション術」や、心臓突然死の予防に有効とされる「植え込み型除細動器(ICD)」による治療は、県内ではその技術を備えた医師が少ないため、同講座は専門医の育成も実施。県全体の不整脈治療のレベルアップを目指す。
6.磐城共立、白河厚生ががん拠点病院を申請/福島
KFB福島放送2010年2月4日
いわき市立総合磐城共立病院と白河市の白河厚生総合病院は、新たながん拠点病院として厚生労働省に3日までに申請した。
いわき市立総合磐城共立病院は、がん相談支援センターと緩和ケア外来を新設した。
病院局医事課に設置されたがん相談支援センターはがんを療養している患者やその家族からの相談を無料で受け付ける。
看護師ら2人の専任スタッフが症状や治療の方法・方針、医療費などがんについての悩みを幅広く聞く。
予約制で相談受付時間は毎週金曜の午後1時から同4時まで。
予約制で毎週金曜日午後2時から受診できる。
問い合わせは同課電話0246(26)3117へ。
県内では既にがん拠点病院として福島市の福島医大付属病院、郡山市の坪井病院、太田西ノ内病院、総合南東北病院、会津若松市の竹田綜合病院、会津中央病院、いわき市の福島労災病院が指定され更新を申請している。
7.内科医に救急医療講習
読売新聞社2010年2月4日
開業医などにも救急医療の一端を担ってもらおうと、日本内科学会は、全国10万人の内科医を対象に、救急の基本知識を身につけてもらう本格的な講習会を開くことを決めた。
救急医療に従事する勤務医の負担を軽減するためで、同学会は、日本救急医学会と連携して、講習会のインストラクターの養成に乗り出した。
厚生労働省によると、救急医は2008年末現在で1945人。人口が2倍の米国の約3万人と比べると少なさが際立つ。一方で、救急車で病院に運ばれた患者数は468万人(08年)と10年前と比べ100万人以上増えた。勤務医は過重な負担に悲鳴を上げ、病院たらいまわしなどの問題も起きた。こうした現状に、日本内科学会は救急医療に対応できる内科医を育てることを決めた。
講習会は1回計8時間の内容。同学会の認定内科医の受験資格となっていた心肺蘇生や電気ショックのやり方のほか、救急車で搬送されることの多い脳卒中や気管支ぜんそくなどの内科分野での対処法なども盛り込んだ。
同学会救急委員会委員長の代田浩之・順天堂大教授は「内科医は自らの専門分野に診療を特化する傾向にあるが、講習会で救急の基本的な幅広い知識と技術を身に着けてもらいたい」と話している。
8.新型インフルもこれで恐くない!? 点滴の治療薬が登場
産経新聞社2010年2月4日
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